見た目が悪く肩こり腰痛のもとになる猫背。
どうやって見分けてどうやって治すの?

猫背は見た目が悪いだけではなく、腰痛や肩こりの原因となります。どうして猫絵になるのか、自分が猫背かどうかどうやって分かるのか、そして猫背をどうやって矯正するのかについて、ここでは説明いたします。

猫背をチェックする方法

いろいろな体の不調の原因となる猫背ですが、意識するのは意外と難しいものです。自分でチェックしようにも、あらためて鏡の前に立つと自然な姿勢というのは再現しないものです。他人に指摘されたときも、それが一時的なものなのか、いつもそうなっているのかは分かりにくいです。
ここでは、自分でチェックする方法を述べます。

まずは、壁を背にして壁の前に立ってください。
そして、頭、背中、お尻、かかとを壁につけます。力を入れずに自然に立つようにします。
この姿勢をとったときに、どうなりましたか?

頭が壁から離れてしまった

このとき猫背である可能性が高いです。

お尻が壁から離れてしまった

このとき猫背である可能性が高いです。

頭やお尻が壁から離れなかったにせよ、離していたほうが楽に立てる

このとき猫背予備軍である可能性が高いです。

猫背になる原因

猫背の最も根本的な原因は人間が直立二足歩行をしているからです。もともと四足歩行をしていたときの骨格を引き継いでいて、完全に二足歩行用になっていません。そのため人間の背骨は、お腹と背中の筋肉で支えることによって直立するようにできています。この筋肉が衰え、力を抜いて骨を曲げて状態を起こした状態を保とうとします。このとき猫背になります。

具体的に見ていきましょう。人間は膝立ちをしたときに、猫背の人でも嫌でも背筋が正しく伸びた姿勢になります。その体制を取ってみると、体の重心が背中側にあることが分かると思います。具体的にはブラジャーのホックのあたりです。このとき、背骨は腹筋と背筋で支えられています。次に椅子に浅く腰掛け、わざと背中を丸めてだらしなく座ってみると、体の重心が体の前面の、みぞおちの上辺りに来ていることが分かるかと思います。この姿勢が慢性化してしまったのが猫背となります。

ではなぜ猫背になるのでしょうか。別の言い方をすれば、なぜ後者の姿勢が慢性化してしまったのでしょうか。
これは基本的には文明が進歩して座ったままでも生活できるようになってしまったからです。立って動き回っている状態で猫背の姿勢は維持できません。デスクワークが主体になり座りっぱなしの生活ができるようになった結果、背骨を支える筋肉が衰えてしまいました。

さらに現代では、2つの原因が加わっています。
1つ目はPCです。キーボードやマウスの操作の必要なPC作業では、肩が内側に入った前かがみの姿勢になりやすく、肩が内側に入った体制を維持するために、さらに背中は丸まり顎が突き出るというようになってしまいます。モニタも斜め下を覗き込むような形になり、頸が前傾してしまいます。そしてこれはデスクトップよりもノート型PCのほうが顕著です。
2つ目はスマホです。現在は一日3時間もスマホを使っていると言われます。肩は前に出ないですが、画面は真下を覗き込むような形になり、首は激しく前傾し、背中から首にかけて90度近く曲げています。首の骨は本来湾曲しているのですが、これだけ下を覗き込むと首の骨は真っ直ぐになっています。これをストレートネック、またの名をスマホ首といいます。

猫背は様々な体の不調の原因となりますし、肥満や老けて見えるなどの美容上の問題も発生します。その中でも代表的なのが肩こりと腰痛です。

肩こりは、肩甲骨の間の筋肉が張って疲れが生じることで発生します。
猫背で肩と首が前に出ていると、まず肩が丸まることで肩甲骨の間の筋肉は横に引っ張られ、首が前に出ることでこの筋肉は縦に引っ張られます。その状態が固定して筋肉がこわばってしまいます。それが肩こりとなって出てきます。

背骨から骨盤を通じて太ももに至る大きな何通りかの筋肉が人間を直立させています。背骨を曲げた状態がキープされるとこの筋肉が変な形でこわばり、バランスが取れなくなってしまいます。このことで腰痛が起こります。

自宅でできる猫背矯正

猫背を治していくための方法はいくつかあります。筋トレ、ストレッチ、姿勢の改善です。どれか一つをやればよいのではなくて、全てを日頃から行うようにしましょう。

猫背矯正のための筋トレ

猫背の人は肩が前に出て背中が丸まってしまっています。このため背中の筋肉と肩甲骨の間の筋肉が弱くなってしまっています。この筋肉を鍛えましょう。椅子に座ったままできるので、デスクワークの合間などに取り組むようにしてみてください。

まず、椅子に座った状態で、顎を引き、頭を下に向け、肘は肩と同じ高さを保ったまま、両手を前に伸ばしていきます。スライディングタックルをするときのような姿勢です。このとき肩甲骨を伸ばすことを心がけてください。伸ばしきったら10秒間キープします。
肩甲骨の間の筋肉が刺激され、筋トレでつらいというよりも、むしろ気持ちが良いと思います。

次に、顔を正面に向け、伸ばした両手の肘を曲げて、肘から身体の後ろに向かって引いていきます。このとき肘の高さは肩と同じ高さを保ってください。肘を引ききったらその状態を10秒間キープします。さっきと同じ肩甲骨の間の筋肉をいっぱいに収縮させることになります。これも、筋トレでしんどいというよりも、やや痛気持ち良いような感覚だと思います。

最後に、肘の高さは変えずに、手のひらを正面に向けていきます。肩甲骨の間の筋肉を収縮させた状態でちょっとねじる感じになります。この状態を10秒間キープします。

以上の筋トレを1日3セットを目安に行ってください。

猫背矯正のためのストレッチ

まずはバスタオルを筒状に丸めます。1枚では足りないので、数枚使うと良いです。
次にあおむけに寝て、肩甲骨の下あたりに丸めたタオルをセットします。
そして、両手を頭の後ろに持っていき、寝ながらバンザイの姿勢をとります。このとき顎を引くとより効果があります。

この状態で1分から2分キープします。慣れないうちは痛くなったら止めてください。慣れてきたら5分、10分と時間を伸ばしていきましょう。

猫背矯正のための座り方

まず椅子の高さは、腰掛けたときに膝の角度が90度になるぐらいにします。
机の高さは、その椅子の高さで背中を伸ばして座ったときに、方を楽にして腕をおろして、肘を曲げて手を机においたときに、肘の角度が90度になるぐらいです。椅子の高さに比べて机の高さは調整しにくいですが、なるだけこの高さが望ましいです。

そのような椅子と机を用意した上で座り方です。
まず、椅子には深く腰掛けます。膝は90度曲げ、股関節と同じ高さにあるか、やや膝のほうが高いぐらいにします。
顎を引いて背中を伸ばします。肘は肘掛けに起き、肘を90度曲げて手を机に置きます。

猫背矯正のためのスマホの持ち方

腰掛けている状態でスマホを使っているとして、悪い姿勢は、太ももの上に肘を起き、膝付近にあるスマホを覗き込むようにして下を向いてスマホを操作することです。このとき特に首の骨に負担がかかり、ストレートネックの原因となります。
スマホをなるだけ顔の高さまで上げて、目とスマホの画面を結んだ線が地面と平行になるようにします。そのとき首が前傾していない(首が状態よりも前に出ていない)ことを意識しましょう。このとき腕をかなり高くあげることなって疲れますので、スマホを持っている腕を別の腕で支えたり、かばんなどで支えたりするようにすると良いです。